フライホイール
質量と回転モーメントの調和

その1
フライホイールとは、本来エンジンをスムーズに回転させるためのはずみ車なのである。
そのはずみ車の中に点火系統及び充電系統があり、外側はエンジン始動時のリングギヤーがあるのが、一般的なジェットスキーの形態である。

今回は我が社からデジタルCDI専用アルミフライホイールを発売しますので、その開発コンセプトを述べます。

カワサキ750エンジンは、リミテッドクラス以上において、毎分8000回転以上まわるのである。
あなたがそのフライホイールの8000回転以上の様を見ると、驚くばかりの運動エネルギーであり、また空気を切り裂く状態にも驚愕するであろう。

130¢(ヤマハSJ、X-2も大体同寸法)のフライホイールは、8000回転で回っているときは、周速は約200km/hにも達するのである。
だから、フライホイール脱着用のネジ穴もしくはメンテナンスホール以外で、軽量化のために無意味に穴を空けているフライホイールは多いのであるが、上記に述べた理由で、軽量化のための穴がただ単に空気抵抗になってしまうのである。
その2
エンジンのピックアップ性能を上げるためには、回転質量が軽ければ良い方向性なのだが、過度なピックアップは、ラフ水面ではライダーの疲労度も大きく、また水かみ性能もインペラーが負けてしまい低下するのである。

そして質量が軽いということは、本来はずみ車の方向からそれてしまい、オーバーレブ特性も低下してしまうのである。

加速を良くするには、回転質量が小さいほうが有利であり、またオーバーレブ特性を良くするには質量がある方が良いという相反する問題がついてまわるのである。

そこで我が社のフライホイールは、ノーマルにおいては約2100gの質量であるが、950gまで軽量であり、鋭いピックアップ性能を発揮するのである。

しかし、オーバーレブ特性もできるだけ損ないたくないので、質量をできるだけ外側に集めるようにし、回転モーメントが大きくなるように設計したのである。
外国製アルミフライホイールなどからしたら、同等の重さであるにもかかわらず、格段にオーバーレブ特性が良いのである。
また、そのオーバーレブ特性を増長するためのフライホイール自体を、バランスもプラスマイナス0.02gという高精度で製作しているのである。
その3
エンジンのチューニングの度合い、また使用目的(フリースタイル、クローズドコース、最高速使用)及び水面状態等により、今まで市販されていたフライホイールはどのようにも対処できなかったが、我が社のフライホイールは、140gのウエイトリングをボルトオンで簡単に装着できるようになっており、そのウエイトリングの枚数を調整することにより、ノーマルと同等の重さまでこまめに質量のセッティングができるようになっているのである。